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批評や分析ではなく個人の感想だよ

『バテン・カイトス』プレイ日記2

帝国アルファルド〜氷の国ワズン終了まで。

〜アルファルド編〜
■リュードが地方に飛ばされるきっかけになった2年前のアザー事件、カラスの家族が殺されたゲオルグ襲撃事件と関係あるのかな。カラスが故郷離れたタイミング2年前だし。
■10年以上前に爆発事故で死んだ帝国の天才科学者って、カラスのおじいちゃん?飛翔機設計者でパッと思いつくのこの人しかおらんよ。
■リュードのルーツは代々帝国に仕えている一家。また、リュードが選民思想に染まっていないのは乳母のアルマードの個人教育を受けてきたからと判明。リュードへたれではありつつすごく良い子なので、アルマードの人格者っぷりがうかがえますね。
■リュードの兄スキードと姉ヴァレイの塩対応は身内に裏切られた家族として当然ですが、「半分石堀りの血が混じっている」のあたり、リュードのみ本妻の子供じゃないとかの事情もありそう。
■敵対する兄姉に銃を向けられないリュードが、実にリュード。一方銃をぶっぱなすアルマード(老婆)が滅茶苦茶格好良い。
■アルマードがアザーの民だと知りつつ襲撃に異議を唱えたリュード。アルマードの生まれが小さな村だったことがリュードを選民思想に染まらせなかった教育の土台になっているのだろうなと想像できて、成る程。


■泣ける展開ですが、リュードの顔グラがちょっと面白くて困ります。
■ゴルドバ船内のパスワード入力、ただでさえ戦闘テンポが絶望的に悪いゲームなのに何度もザコ戦しなくちゃいけないのが超面倒。インスタント戦闘があって良かった。
■「何を考えている、ジャコモ?」とテキスト表示されているところが、音声「気でも違ったか」になっており、リマスターにあたり修正入ったところだと思うのですが、いいのかこれは。


■自分に憎しみを抱く少年も目的のためにはスカウトしちゃうジャコモ将軍はやり手でかっこいいなあ。
帝国トリオ戦、モーション長くてテンポが劣悪…倍速するとコンボが組みにくくなっちゃうし。戦略性が奥深い戦闘システムは面白い分、テンポ犠牲にしちゃってるのが、今作つくづく勿体無いなあ。
■おじいちゃんの実子がジャコモ将軍とか、ジャコモとカラスもう親戚みたいなもんじゃん。
■息子のジャコモに埋め込むはずだった精霊の力を拾い子のカラスに埋め込んだって、現時点でのおじいちゃんの印象が最悪のマッドサイエンティストなんですけど。


■と思ったらリュードにも指摘されててウケました。
■ゲオルグ12年前に研究室で爆死したということは、この事故後にすぐバランソワールに拾い子のフィーとカラス連れてきているのか。あえて身元不明の子供養子にしてるの精霊入れる実験のためなのでは………
■そして、おじいちゃん&フィーが死んだの2年前で確定。
■ゴルドバ船が爆散し、帝国特殊部隊トリオはここで退場なのかな?親殺しとか、父に選ばれた少年に対する情念とか、ジャコモは面白そうな要素が投入されたので、再登場あると信じます。
■新たに訪れた村、アザーが銅鉄鋼で収益を得ている村、つまりリュードの方親=石堀ということはアザー出身だったりする?というかリュードの母親ってアザー出身者の乳母のアルマードじゃないの?死の直前にアルマードがリュードを呼び捨てで呼んだのもそれっぽい。
■狂狼部隊の死神としてアザーの反乱分子を殲滅していたのがサヴィナ。村のあるじ処罰のために動いてたら親庇おうと飛び出してきた子供を殺してしまったことがトラウマになっているらしく、放浪先で同じく子供であるメイフィーが何も知らずに慕ってきたのキツかっただろうなという。


■サヴィナの元同胞のアズダーの顔がやたら好みで、ドキドキします。
■最後のエンドマグナスが封印されている火炎洞窟突入直前で、カラスが最後だから言っておくぜのノリで精霊俺に突然感謝を告げ、フラグ立てるんじゃないよ!旅はまだまだこれからだってこと忘れんなよとシェラがさりげなく圧力をかけており、やはりこの女強い。
■爺ちゃんことゲオルグはアザー出身で20年前に失踪、ジャコモは当時13歳、つまり単純計算で現在33歳。ジャコモのせがれと勘違いされてブチギレるカラスに不謹慎ながらニヤニヤします。
■やはり最初の村の医者ラリクシはゲオルグと通じていたらしく、OP直前でカラスもしくは精霊俺さんの体いじられてません?大丈夫?
■洞窟最奥にて、ゲルドブレイム皇帝が封印を解きマルペルシェロに乗っ取られ、キャラデザがグロテスクながら肉感的でセクシー。


■皇帝戦即死技が強い。聖杯入れてなんとかなりました。酒!飲まずにはいられないッ!
■皇帝を倒すとミローディア様が登場。エンドマグナスは神々の遺体で、それぞれが五体の神様の体の一部と語る。マルペルシュロって封印されしエグゾディアじゃなくてキメラだったのか。ミローディア様がこのあたりの事情知ってるのは、常世のものではないからでしょうか。
小児性愛者の太った権力者のおじさんにちやほやされる哀れなお姫様から一転、皇帝をその美貌により操縦していたファムファタールと化すミローディア様がエッチだ。


■志々雄真実を討つために京都に渡る直前、薫殿に別れを告げる緋村剣心かよ。
■やはり裏切り者はカラスでアタリ。伏線も丁寧に撒かれてましたしね。
■精霊俺、マルペロシュロ復活の計画拒んでいたらしいがのまなかったので術かけられて記憶喪失になったと判明。主人公のカラスの心情まではプレイヤーは汲むことはできない齟齬を利用したゲームならではの素晴らしい仕掛け、ですが、カラスの一番近くにいるのに2度も裏切られており間抜けすぎる精霊俺。都合よく記憶飛ばす術って誰にかけてもらったんだろ。カラスは使えないでしょうし。
■仇をうつためにちからが必要だったので精霊も利用していたカラス。精霊俺に対して態度が柔らかいのは、精霊値高める打算もあるんだろうなーと思ってたんですけど、ゆうて情:5割・打算:5割くらいでしょ〜と思ってたら、実際は情:0・打算10、だったよ!
「夢から覚めて、現実に帰ったほうがいいんじやわないのか、」「もう誰も、おまえのことは必要としてないんだよ。」「おまえのゲームは、ここで終わりだ。自分の世界に帰るんだ。」メタ演出やめえ。
■私ゲーム好きだからこそ、こういうゲーム否定のメタメッセージをゲームからくらうと心底嫌な気持ちになるんですけれど、後半戦で払拭して欲しい。
「この美しい、翼を見るがいい!!これでもうオレは、完全だ!これこそが、オレの真の姿だ!」白い羽を生やすカラス、あー、やっぱりここコンプレックスだったんだなあ。あと美しいとか言うんだ。嬉しくてちょっと変なテンションになってますね。
■やっとカラスという男の解像度が上がってきたというか、なんか劣等感の人だなあ。言動がひねくれているのもそこの影響はありそう。


■もうわけわかんねーよ。
なんかカラスと合わせてミローディア様も変なテンションになってません?カラスに対して言っているのか、カラスに憑依したマルペルシュロに対して言っているのかわかりかねますが。……なんか、カラスとミローディア様の関係、耽美でエッチだね。
■暗転し、牢獄に閉じ込められ失意の底にいるシェラに取り付く精霊!鳥肌もん。
■カラスの裏切り(無自覚に敵に加担していたプレイヤー)までは読めていたものの、まさかシェラがここにきて主人公ポジションに躍り出てくるとは思わず、うわー!素晴らしい展開。
■シェラの描写の格好良さに何度か触れてきましたけれども、彼女がもう一人の主人公でもあるからかと。納得です。

〜仲間集め編〜
■シェラ脱獄の時にざっくり鉄の扉壊しててワロタ。これも精霊の力なのか、ただ彼女が怪力なのか。直前にしおらしく泣いていたのもあって余計じわじわきます。
■シェラの脱獄補助するドラゴンに乗った女性たちが、シェラを「姫さま」と呼び…まじで王族だった。それにしてもこんなピンチの時すぐきてくれるレベルでバックしっかりしてたんかい。


■シェラがどんどん王子様じみてくる。
■ミローディアの保護者のカルブレン公が孫の本音わかんなかった自分責めてるけど、ミローディア様は主演女優賞取れるくらい演技うまいから気にすることは無いと思う。
■サヴィナ救出。門番がすさまじい弱さ。
■「ちょっとそこまで、散歩に来たついでに、ね。」「フ……よほど楽しい散歩だったことだろうな」再開したサヴィナとシェラの軽快なやりとりがやたらクール。
■戦闘ジャンキー精神だったサヴィナが彼女なりに、カラスと、カラスを助けたいシェラを気遣っている様子を見せ、旅の理由に当初の目的に加えて仲間の存在が少しずつ入っていく変化は、サヴィナが目的意識が強く馴れ合いを好かないドライなキャラクターだけに、ベタだけど燃えます。
■タマちゃんフィーバー終了が爆速だったの、嫌にリアリティがある。


■ミローディアお嬢様解釈違いにブチギレる過激派おじさん。


■薄々感じ取れましたけれども、シェラはやっぱカラスのこと性的な意味で好きなのか。………あの男はやめておいた方がいいと俺精霊が申しておりますよ。
■でもまあ、裏切られて仲間離散してる状況であえてこれを尋ねるシェラは、根っこの部分で図太くてメンタル強いよね。実はシェラってゴリゴリ主体性の強い女だと思っているのですが、同時に人を労わる優しい目線も備えていて、品がいいキャラクターなのが愛せるところ。
■ミラにてミズチさま救出。シェラの「わたし達のこと信じて、ずっと待っていてくれたのね。」に対するミズチさまの「……?あたりまえね、仲間だもの。」というやりとりは、ミズチさまが初めて仲間になった時のカラスとのやりとり「いや、信じる。信じてるぞ。」「おまえたちはミズチさまにウソついてはいけません。決して。」「ああ、わかったよ。ミズチさま。誰もおまえにウソなんか、ついたりしない。」あたりを踏まえてかな。
■リュードも救出。「僕はもうダメだと思っていました。」「いいのよ。それより大丈夫?ひとりで歩ける?」女子に気遣われるリュード。
■次元の狭間に閉じ込められたみんなが磔になっている中、なぜシェラだけ牢獄行きだったのか。月騙しの森には誰も囚われておらず、シェラが少し体調を崩しただけ。本来囚われるべきは彼女のはずですが、なんかしら理由あるのか、ただの御都合主義なのか。
■ギバリも救出。「さっさと帰って一暴れと行こうぜ!」誰も信じられないより信じて騙された方が幸せ、の信念通り、過ぎたことは気にせず今後を見据えた陽性の台詞なのはギバリらしい。
■これにて全員救出ですが、仲間の裏切りを経てもなお各キャラクターが基本的に前向きな意思を見せてくれた(リュード除く)のは、主役の裏切りというストレスを経ておりここでグズられても困るので、気持ちよく進められたところ。
■また、ただ前向きなだけではなく、前を向かねばならない理由に、個人の元々の目的であったり、性格があったり、カラスへの情があったり、感情の濃淡が書き分けられてるのは良かったです。やっぱここのリアクションの書き分けが、複数キャラクターを動かしていく上で面白いところだと思っているので。


コレルリ様戦争ギリギリまで避けたがってたあたりもそうですが、慎重で穏健派な指導者。国の繁栄の方向性が教育者・学者肌っぽいのも彼女の性格が伺えます。対するシェラ様がカチコミ体質なのがウケます。

〜ワズン編〜
■100年五大陸と交渉のない魔女の助力を求めて氷の王国へ。事情通っぽいシェラは国内をずんずん進み、氷の女王とはシェラ本人だったと明かされる。
■9年前大婆さまが世界の異変キャッチ→大婆さまの妹の3人の魔女、コーダー・グラミス・コトラン(アヌエヌエに結界を張った術師で、旅路に出てきた占い婆)が先遣隊として旅立ち→2年前大婆さまがもっと大きな異変キャッチ→シェラも同時に悪夢を見たため、護衛の戦士二人連れて旅立ち→帝都潜入し召使として皇帝の館に潜り込み極秘計画の存在を知る→ペンダント盗難し逃亡→計画にあった月騙しの森に行き物語が始まる、と言う流れ。
■誰よりも早く帝国に対してレジスタンス活動までしていた異常な行動力と使命感が開示されるシェラ。
■国民の女王に対する忠誠のテキストも丁寧に書かれることで、シェラが世界を救う使命に奔走できた理由は、そもそも彼女が自国の民の命を背負って立つ女王だったからだと伺えます。また、旅路の途中で経た同胞の死に対し、故人が自身に対して抱いていた献身を受け止め、故人の家族と顔が見える関係だからこそ、月騙しの森で丁寧な祈りをもって死者をおくったのだとも理解でき、犠牲を経てもなお立ち上がらねばならない責務を背負った王たるシェラの旅路が、辛く、重い。だからこそシェラは格好良い。


ギバリが私の気持ちを完璧に代弁してくれております。サンキューギバリ。
■2年前に出会ってはならないものたちが出会いということは、この時に精霊とカラスが出会った?もしくはミローディアとカラスが出会ったとか?確かカラスの家族惨殺されたりカラスが旅に出たのも2年前だったよね。


■シェラを庇って死んだレイオーンとグラムの妻達に対峙するシェラの表情グラフィックが悲しい顔ではなく真顔なのがまた良くて、死に面した当時は苦しんでいたし、死者のマグナス追い剥ぎしようとしたカラスに怒っていたくらいなのに、その死の一因を担っているとも言える彼女が、悲しむ遺族を前に王としての顔を取り繕う気位の高さが沁みます。10代の子供がこういう胆力備えてるの本当に偉いよ……好きだ。
■マルペロシェロに対抗できる唯一の手段である海の鏡を求めて龍の湖へ。試験監督氷の女神相手に神経衰弱がスタートし、………何このゲーム(3度目)
■氷の女神は歴代女王たちの意志が具現化した存在らしく、この国完全に女王制なんだ…そしてシェラも将来はこれに取り込まれるのか…
■氷の女神曰く、鏡の解放=海の解放されるときが近いらしい。氷の女王は海を守る一族という話もあったね。
■2年前の悪夢と同時にシェラの魔力はあらかた失われたそう。先代の女王との約束もあり、異変の答えを自分で見つけるためにシェラは世界へ旅に。


■それは、そうでしょうね!!
■シェラが身元隠していたのは、世界の異変に加えて、国交断絶された国で生まれ世間知らずで何を信じていいかわからなかったため。この、"信じる"は今作のテーマの一つでありましょう。
■で、帝国突入前のカラスとシェラのやりとりを思い出すわけですが、あの時のシェラが「わたし……ううん、いい。何でもないの」と言い淀んだのは、自分の正体を言いかけて飲み込んだからだろうなと。その後にカラスに対して「わたし……あなたを信じてるわ……」と伝えるわけですが、あのシェラの言葉って上部だけだったのでしょう。本当に信じているなら、シェラはあの場でカラスに自分の正体を明かしているはずです。
■その後に続く裏切り展開はカラスひどいですけど、あれって根本ではカラスを信じておらず口先で"私はお前を信じるから裏切んな"という圧をかけていたシェラが、しっぺ返しを受けている意味もあったんだなと、納得。
■このしっぺ返しを経て、あと、おそらくミズチさま救出の際の「信じる」問答もシェラに効いていて、カラス除き仲間たちに正体を明かしたシェラは、今度こそカラスに真正面から向き合えるわけで、シェラはカラスを救えるのか?二人の再会が非常に楽しみになってまいりました。


■家臣にもバレバレでウケます。
■シェラが身分に対する責任の強い人物造形であるからこそ、カラスを助けたい理由に「世界を救いたい」に加えて、シェラの少女らしい個人的な感情も乗ってきてるのがホント可愛い…可愛いけど、でもあの男は本当に本当に本当にやめた方がいいと思う。
■かつて邪神を封じた土の民の一族をシェラは古い言い伝えを頼ってよそからの助けを待っているヒマないと一蹴(ストロングスタイル)しますが、ミズチさまは見守っているよと返し、いまだ謎多きミズチさまの正体は土の民っぽい。


■今までのシェラの旅路で経てきた人々との出会いが、全て乗っかってるのが熱い。続きが楽しみです!