.

二次創作や感想中心です

実在する企業団体作者様とは一切関係ありません 何かありましたら↓

最後ノ審判観たよ

プライベッターからの転載です。

過去記事が消えてしまう事故があったと聞いたのでここにも上げておきます

映画の核心に当然のように触れているのでご注意ください

 

f:id:pppm:20180618150319p:plain

面白かったです。 アマゾンを食べた悠と殺人を犯した仁という罪を背負ったもの同士の対決、悠にアマゾンを食べた罪を与えたムクと「生きて」という罰を与えた美月、穏やかに亡くなった仁と苦しみながら今後も生きていくであろう悠、マモルと過ごしたからこそアマゾンを殺さない駆除班とちひイユと過ごしたからこそアマゾンを殺す黒崎隊、アマゾンを人より上等に見ている令華様と下等に見ている橘さんなど、 キャラクター関係の構図がよく出来ていましたし、一番気になっていた悠と仁/水澤兄妹の結末も納得で、鑑賞後よい気持ちで劇場を後にすることができました。特に美月は今作で大好きなキャラクターになりました。ムクもメチャクチャ可愛かった。悠に食べてと伝えるシーン、幼少の頃に読んでエロスを感じた藤子F不二雄のミノタウロスの皿を思い出して興奮した。
ただそこに至るまでの道程が雑だったな、とも思います。
そもそも今回のステージであるアマゾン牧場ですが、肉不足(?)という世界設定が唐突でしたし、生理現象として食人衝動を持っているアマゾンを飼いならす行為そのもののリスクが大きすぎると思います。ベースが仁さんなので肉食や溶原生細胞もあるし。それらを取り除いたと御堂さんは言っていましたが、肉食しようとした家出アマゾンがいたし、ムクも暴走してしまいましたし。
そこまではいいんですが(御堂は計画とその破綻のためのキャラクターだったと思うので)、橘さんリスクの把握もできてないうちにこの計画を採用し政治家まで招待しちゃうって…すごくアホでは…。もともと勝手に前原くんやイユをアマゾンとして復活させたり過去を知らない千翼を仲間に入れたり、策士のくせに後先考えないところがあったけれど、それまで橘さんに対してアホだったり小物っぽかったりというイメージは抱いていなかったので、結末含め驚きました。
あと一番意味不明オブザイヤーだったんですけれど、ネオアルファになれる御堂さんがアマゾンじゃなくて人間だよって謎理論はどういうことなんだろ?製作側の「人側のヒーローの仁さんに人殺しの罪を背負わせたい」という意図を感じてげんなりしちゃいましたし、対比であるムクを食べた悠の存在も相対的に軽くなってしまいます。
上述した通り関係性の構図やそれぞれの着地はとてもいいので、今作は結論ありきでお話を作ったのかなと思います。だからそれにひっぱられるあまり道程がおざなりになっちゃったのかな。しかし終わりよければ全てよしタイプなので(剣のファン)良かったです。4DXでも観たいなと思いました

 

キャラクターについていろいろ
◻︎美月
シーズン1の「悠はこんな子じゃないんです!」のクソヒロインっぷりが嘘みたいに、本当に良かった。シリーズ通した個人的MVPキャラクターは彼女だよ…すごく好き。フワフワした声がいい
悠の生死についてシーズン2の最終話「生きて」に着地したのは、ちひイユの生きてはいけないのに生きたいと足掻く様を見たからこそなのですが、悠がムクを食べたことを知りショックを受けながらもそれをブレずに貫いた今作の様、本当にかっこよかった。また、悠や令華様という家族のコミュニティだけではなく子供達という外界のコミュニティにその意思を広められていたのも、自分の意思を伝えられなかった高校生時代の彼女を踏まえて良かったと思います。 悠に「ぼくにも家族いないから」と言われてショック受けていたので美月は彼を今も兄だと思っているのだなとほほえましい気持ちになりました。しかし悠はそんな美月の気持ちに気づかないという…そういうところだぞ。
最終的に自殺する悠を止めたのが彼が見た幻影の美月だったのは悠の中で美月が待っていてくれる人だからだろうし、それを家族と言わないで何と呼ぶのか思います

◻︎黒崎さん
私利私欲でアマゾンの生死を操る橘さんを裁いたのが黒崎さんなのは、彼の善性をわかりやすく示していてよかったです。正当防衛を利用するストレートにいい奴ではないバランスも実にらしくていい。これは彼なりにアマゾンのことをいろいろ考えてるからこその行為だと思うし、このわかりやすい性格の開示があったおかげでs2最終話の銃を置くカットは彼がイユのことを思っていたことを指していたのだという考えが強くなりました。イユに同情的だった隊員に抜けるよう指示するシーンや、イユを守る千翼を同情心から撃てない4c隊員の代わりに銃を向けるシーンが過去にありましたが、これは隊員たちの甘さを叱咤したのではなく、おそらく黒崎さんなりのアマゾンへの誠意だったのだと思います。自分が殺すものに同情心を抱くのは対象に失礼ですし(ならば殺さなければいいじゃんって話なので)イユのことを「死体を利用するのなんて反対だったんだよ」と語ったのも、彼女が死体でありアマゾンであることによるリスクの損害よりも、橘さんのアマゾンに対してのスタンスの否定とイユへの優しさを示していたのだと思います。
役者さんのインタビューからてっきり4c辞めるのかと思っていましたが、普通に残ってた。やめたほうが納得できるのでえぇ…と思いましたが、それでも残ったのはアマゾンを全て殺すことがシーズン2を経た黒崎さんの誠意の結論と解釈していいのかな、でしたら最後の最後まで悠への殺意を持ち続けて欲しかったな。令華様が一枚噛んでいたことであやふやになってしまって残念。
故意か無意識か、能天気なことを言う札森と、めちゃくちゃ大変な目にあったくせに皮肉っぽい軽口で答える黒崎さん、というやりとりが面白かった。いいコンビだね。札森局長になってよかったね

◻︎仁さん
血と泥でドロドロになりながら悠と殴り合うシーンが多くて良い~~。てっきり悠と相打ちになるかと思っていました。けれども今作のテーマ「生きろ」だし、全てを殺す仁さんが負けてしまうのそりゃそうか。 道程については批判した通り思うところあるんだけど、全編大変な思いをしたことは確かなので、七羽さんに膝枕してもらえてよかったね。
あとたくさんの方が言及しているので私がいうまでのことでもないけど、仁さんが牧場の子どもまでも徹底して殺害しようとしたのは子殺しまで犯してしまったことに対するけじめだと思います

◻︎悠
ムクとの関係良かったです。手を握って逃げるシーン、製作側の意図はわかりませんが千翼とイユを踏んでるのだとしたら嬉しいな。
着地本当に満足。マモちゃんに「人を食べてもいい」と言ったくせにお前は人(アマゾンだけど)食ったら自殺するんかいと思ったのですが、「みんなを守りたい」意思を持つ傲慢さがかなり意図的に描写されていると思ったので、その曲げたくない一線を越えることのひとつがみんなではなく自分のために他の人を害する食人なのやかな、と思います。それでも美月が「生きて」という悠にとっての罰を与えたのが素晴らしくて、いい脚本だなと思いました。悠とムクと美月、好きな三角関係。